イギリスそよ風もよう

ー庭やアロットメントでのガーデニング、いけばな、フラワーアレンジメントの日々を綴りますー

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チェルシーフラワーショー百年祭

                             15th June 2013

 チェルシーフラワーショーには、1862年以来、ケンジントンのソサエティーガーデンにて開催されていた‘グレイトスプリングショー’という前身があり、そのフラワーショーが1913年の5月に現在のチェルシー王立病院広場に会場を移したという経緯があるようですね。そのチェルシーにおけるフラワーショーが、今年でちょうど100年の節目の年を迎えたということのようです。

 華やかなイメージのフラワーショーではありますが、チェルシー100年の歩みの中には、二度の悲惨な世界大戦により中止を余儀なくされた年も含まれております。
 例年、会場の入り口付近には、真っ赤なコートに黒い帽子を被ったチェルシーペンショナーと称される退役軍人の方々が、筒状の募金箱を持って立っておられますが、その光景は、もう一つのチェルシーフラワーショーのイメージでも有ります。今年は百年をお祝いする記念品として特製マグが発売されました。何とそのマグには、お二人のチェルシーペンショナーのお姿がフォーカルポイントではありませんか。わが意を得たりとばかり嬉しくて、早速私も記念に一個買い求めました。


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 チェルシーペンショナーの数は老齢化のため年ごとに減り、昨今では普通の服装で募金箱を持つボランティアらしい方々の数が増えて参りました。例年私は、まずは赤いコートをお召しの方に歩み寄り、ささやかながらコインを投じて胸にシールを貼っていただきます。かつてお互いの間に敵対した歴史が有ったことなど去来するやせざるや…ひたすら優しいスマイルが、今年も90歳程の誇り高き古老のお顔から返されました。
 この百年記念の年に当り、世界中の人々に心置きなく花を愛せる確かな平和が訪れますように、そしてチェルシーフラワーショーが、この先も永遠に続きますようにと祈らずにはいられません。




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ショーの会場には私は地下鉄で参りますが、最寄駅のスローンスクエア駅からはほんの6~7分ほどのところに会場は位置しております。駅に続くこの豪壮な住宅街も、お馴染みの通り道となりました。




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 この日は5月21日(火曜日)、RHS会員のための公開日初日です。この大勢の人々が行き交うショッピング通りは、狭い間口と限られた奥行きのお店ですけれど、クオリティーの良い製品を扱うお店が多く、買わずとも思わずポップインしたくなるようなショップが軒を連ねております。
 上掲の記念のマグも、この通り沿いのショップで求めました。




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 ここはピクニック広場です。ここでバンド演奏を聴きながら、屋台で求めたドリンクやランチなどを楽しむ人々の姿で終日賑わいます。一人で訪れた私は、ここで持参のお弁当を戴きました。
 会場にはパック入りのサンドイッチやお寿司などを中心に販売する簡易レストランが有りますから、そこで過ごされる方の数も多いようです。
 その日、ちょっとリッチな気分で過ごしたい方はシャンペイン&シーフォードレストランで過ごされるのもアイデアですね。このレストランは、午後3時から6時までアフタヌーンティーの時間のようです。ティーにも三種類のコースが有りますようで、40ポンド(約6、000円)のコースですと、Laurent-Perrier Roseがグラスで供されるとのこと、チェルシーにおけるアフタヌーンティータイムに、シャンペンを傾けるのも、素敵なひと時の過ごし方かと思います。


 

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 一番最初に駆けつけるのは、何と申しましてもショーガーデンの展示です。今年は15の出展がございましたが、それらの三分の二に当たる10のガーデンがゴールドメダル受賞、それに次ぐシルバーギルト(準金賞)が三つ、シルバーメダルは二つという内訳です。

 これは、Trailfinders Australian Garden presented by Fleming’s,オーストラリアのガーデンデザイナー,Phil Johnsonのガーデンです。このお庭が2013年度のベストショーガーデンを受賞しました。




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 数多いゴールドメダル受賞のガーデンの中から、ベストに選ばれたのですから、あらゆる点で優れているということなのでしょうね。どのような事が他の展示よりも高く評価されたのでしょうか、私のような素人には、理解の域を超えた世界のようです。
 バックグラウンドは、オーストラリアの都市環境と言う設定で、宙に浮いているように見える花型の構築物は、スタジオのようです。
 私などは、外から眺めるだけですからあの物体に違和感を感じてしまうのですが、実際に中で仕事をなさる方の立場に立てば、あらゆる角度に窓の拡がる球体の部屋は、周辺の庭環境に融け込み、静寂を強調する滝の流れも、オフィスに居ながらにしてエンジョイできるということで、快適な空間なのかも知れません。
お花の形に仕上げたところにも意味がありそうです。

 遠い昔、私の兄が大きな木の上に小さな部屋を作ったことがあります。そこで過ごす時間のぞくぞくするような喜びを今も忘れることが出来ません。大げさですが子供なりにまるで別天地のようでした。審査員の方々も、案外あの空間の居心地の良さに魅了されたのかも知れませんね。 
 


 
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 植栽はユーカリ、カンガルーポー、ボトルツリーなど、オーストラリアの自然の植物達だそうです。オーストラリア大陸は人間が居住している場所としては、最も乾燥した地域のようですから、植物たちも乾燥に強い種類ばかりですね。そういう観点からも興味深く植物を観察できました。




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  このガーデン、The Arthritis Research UK ardenが、今年のショーガーデンのピープルズチョイス(The RHS People's Choice Show Garden)に輝いたお庭です。デザイナーはChris Beardshaw、スポンサーは、Arthritis Research UK。

 チェルシーショーには一般の方々の投票によってベストショーガーデンを選ぶ、ピープルズチョイスと言う賞が有ります。その賞の受賞者は一般の方々に最も高く評価されたことで、審査員の選ぶベストショーガーデンに勝るとも劣らない名誉を感じることでしょう。
 2009年の例ですが、一般の方々の投票の結果、最高の得票数を得たのは金賞受賞者ではなく、準金賞(シルバーギルトメダル)受賞者だったことがございました。審査の結果と一般の方々のチョイスは大きく異なることもあり得るということでしょうね。

 Arhritisとは関節炎ですから、それの研究機関がこのガーデンのスポンサーのようです。チェルシーショーに出展することによって、この病気に苦しむ方々への理解とサポートをアピールしたのでしょう。




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 この針金で作られた像は、両腕を頭上後方に伸ばして、力強く背伸び立ちするような姿勢です。関節炎の痛みから解放されて自由になりたいという願いでしょうか…などと考えさせられます。
 チェルシーフラワーショーは、ただ単に美しい植物を並べているだけでは無いことを納得させられます。それぞれの植栽や色彩、形体には意味が有ることを理解しようとしますと、フラワーショーも一段と奥深くなるのでしょうね。




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 中央に見えるブロンズ像にも、意味が有りそうです。関節炎だと宣告された時の恐れや動揺を表すのでしょうか。それを受け入れて闘病する姿でしょうか。意図するところは正確にはわかりませんが、この御病気で苦しまれる方々に思いを馳せ、そのような想像を巡らせました。
 像の後方に生垣が見えますが、生垣の後ろにも重要な意味を持つガーデンが繋がっております。さらにこの写真の右側にも生垣が有りますが、その生垣の外側はこの次の写真のような光景です。


 

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 これら植栽のナチュラル感と美しさには息を呑む思いです。白いレース状のお花のほとんどは、カウパセリ(Cow parsley)ともクイーンアンズレース(Queen Anne’s lace)とも呼ばれておりますワイルドフラワーで、4月から6月頃まで、英国内でしたら山野に咲き溢れております。
 手前中央に紫味を帯びたローザ グラウカが見えますね。その近くにコゴミの葉が見えますが、ロイヤルファーンと呼ばれるゼンマイも所々に植え込まれておりました。




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 The M&G Centenary Garden-‘Windows through Time'
 デザイナー: Rogger Platts

 それぞれに興味深いショーガーデンですが、私好みのガーデンはこちらです。
 来訪者に近いコーナーに設置された拡大鏡のような形の彫刻物は、このガーデンにおける唯一のモダンなオブジェです。これも‘Windows Through Time'のテーマに沿い、百年のチェルシーの歴史を振り返る、一つのウインドウ・窓と言う設定のようです。
 
 それにしましても優しい風情の美しいお庭です。




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 昨年、私の庭に迎えた同じ種類のアザミに出会えて、嬉しさもひとしおです。




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 この光景は百年前と少しも変わらずに愛され続けているのではないでしょうか。茅葺のあずまや風の建物が見えますが、イングリッシュオークを使ったこの種の建築は、今でも最も贅沢で誰もが憧れるサマーハウスだと思います。




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サンドストーン(砂岩)が敷き詰めらた通路の、このスペースの取り方も素晴らしいですね。



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 左方に、半分崩れ落ちたレンガの壁とダイヤモンドパターンの錆びたウインドウが見えます。その下には小さな池が有り、池や周辺にはアイリス、シダ植物、ジャパニーズメイプル、フォックスグラブ(Digitalis)なども見えます。デザイナーは、このチューダー朝の名残のような窓と、通路側のモダンな‘窓’を対比させ、私たちにメッセージを送っているのでしょうね。




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 さて、窓を通して来場者には何が見えたのでしょう。
 百年の時が過ぎても、人々の心を魅了する植栽もお庭のデザインもそれほどには変化していないということでしょうか。
 過去の展示のお話になりますが、スカイガーデンと称し、船のような物体をクレーンに吊り下げてそれを上下させるお庭も登場しました。また、プラスティックだけで造園する前代未聞のガーデンも登場するなど、チェルシーには常に人々をアッと言わせる奇抜なデザインが次々と登場しました。
 しかし来場者が、自宅に持ち帰りたくなるようなお庭は、時を超えてタイムレスで有るというメッセージを私達に伝えたかったのかもしれません。




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 Stoke-on Trent's Story of Transformation
デザイナー:The Landscaoe Team, Stoke-on-Trent City Council 

 こちらはモダンですが、とても素敵なガーデンです。

 バーミンガムの北、ストーク オン トレントと言う産業都市が、モダンで力強い近代都市に変容した姿を、このガーデンに表現されました。
 上でご紹介した三つのお庭は、いずれもゴールドメダルを受賞されたお庭ばかりですが、このお庭は今回の出展作の中では最下位のシルバーメダルです。しかし通路に立って見渡す限り、他のゴールド受賞のお庭に較べ、全く見劣り致しません。それどころか、このガーデンに対する私のポイントは高いのです。
 大勢の来場者も、どうしてこのガーデンがシルバーなの?どうしてゴールドではないの?などと疑問を投げかけておられました。
 説明に当っておられた方は、『残念でしたけれど、最終的な仕上げの時間が足りませんでした。私たちはもう少し時間の余裕が有れば完璧でしたのに。ここからは見えませんが、あのビン窯の周辺が思うように完成していないのです』などと説明しておられました。
 チェルシーでゴールドを受賞することはとても大変なことのようですね。95%完璧で他を抜きん出ていても、僅か5%の未完成が、ゴールドを遠ざけてしまう厳しい世界なのでしょう。




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 スケルトン化して骨格だけが残ったビン窯が、このお庭のフォーカルポイントのようです。あの白いブロック状の工作物は地元のアーティストの作品で、それなりの意味が有るのだと思いますが、あれらをすべて取り除きたくなるのは私だけでしょうか。
 代わりに月並みですが白いツル薔薇を絡ませてみてはいかがでしょう。
 それもビン窯の骨格が三分の二ほどは見える程度に控え目に絡ませるのです。ガーデンには沢山の薔薇がちりばめられていますから、ビン窯の白いツルバラはそれらと絶妙に調和するのではないかと、勝手な想像を巡らせました。それぞれの方が、それぞれのイメージで展示作品の中に入り込んでいく…これもチェルシーショーの楽しみ方の一つではないでしょうか。

 手前にはドリンクのコーナーが見えます。そしてそのすぐ上は池で、睡蓮の花も咲いておりました。




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 広い壁庭の処理も大変丁寧で、これを仕上げるだけでも相当に時間をかけたことでしょう。




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 この薔薇を中心にした植栽の美しさには、立ち退くことをためらうほどです。
 このガーデンはストーク オン トレント市、つまり地方自治体の出展ですから、地元や周辺地域のサポートが多く、デイヴィッド オースティン ローズ社も地元に近いことも有り、これらイングリッシュローズのスポンサーなのです。道理でこれらの薔薇の美しさには納得致しますね。




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 このショーガーデン部門は、規模の大きさゆえにダイナミックで、メダルの色などに関係なくそれぞれに見ごたえが有り、出展者のメッセージを読み解く楽しみが有ります。

 この部門に、日本人のガーデンデザイナーのエントリーもときどき見られます。最近では2010年と2011年に石原和幸さん、2009年にはケイ山田さんが御出展なさいました。ケイ山田さんは三度、この部門に御出展になられ、2002年のショーガーデンはシルバーギルトメダル(準金賞)に輝やいておられます。

 今回はショーガーデンの一部ですけれど、遅れ馳せながらご報告申し上げました。
 次回はショーガーデン部門の続きと、フレッシュガーデンやアーティザンガーデン部門も御報告できればと思っております。アーティザンガーデン部門では、石原和幸さんの‘床の間ガーデン’がベスト アーティザンガーデンに選ばれました。

 いつもご無沙汰が続きまして申し訳ございません。どうぞ皆さま、素敵な夏をお過ごしになられますように。
 
 


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  1. 2013/06/16(日) 00:59:35|
  2. チェルシーフラワーショー
  3. | コメント:9

7)チェルシーフラワーショー ’09、展示館

                                11th May 2011


          
 今年もRHSチェルシーフラワーショーのシーズンになりました。今年は5月24日から28日まで一般公開されます。

 今回ここでお目にかけます写真は2009年のもの、つまり2年前のチェルシーフラワーショーの模様です。その年は、私もブログ掲載を前提に例年以上に数多くの写真を写しました。ショーガーデン、ショッピング・モール、展示館と、6回に亘り皆さまにすでにご覧いただいております。ところがそれらに続く展示館のもう一回分ほどの写真が、まだ未掲載のままになっておりました。このたびそれらをここに追加掲載致し、‘チェルシーフラワーショー2009’の最終回とさせて戴きます。

                                

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 薔薇の展示はデイヴィッド・オースティン社など4社の出展がありました。どのディスプレーの回りも芳しい香りが漂っています。




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 英国に薔薇が咲き誇るのは例年6月ですから、5月20日過ぎのチェルシーフラワーショーの薔薇たちが丁度良い加減に開花しているのは、ショーの日程に合わせての綿密な開花調整がなされているはずですね。

 そのことは薔薇以外の花も同じで、例えばダリアやグラジオラス、デルフィニューム、ラヴェンダーなども、最も美しい完全無欠に近い状態で展示されておりますので、ショーに向けての業者の方々の精魂が、見る私たちをも熱くするのだと思います。




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 この日は、RHS(The Royal Horticultural Society)会員オンリーの日ですから、会場には、海外からの来訪者は比較的少なく、ほとんどは英国在住者かと思います。毎年、このショー見学が目的で日本からお見えの方も多いはずですが、私が会場で日本人をめったにお見受けしないのは、そのような理由かと思います。




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 これらのディスプレーは、私も組織の末端に所属しておりますNAFAS(National Association of Flower Arrangement Societies)に寄るものです。
 この年は英国南西部のウェセックスとジャージー島のグループが担当されました。
 NAFASはRHSの外郭団体でもありますし、必ず毎年出展していますが、この年のディスプレーは、例年のお花満載のスタイルとは大きく異なっています。私は断然今年のシャープでシンプりファイド、洗練されたスタイルが好みで、本当に素晴らしいと思いました。




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 この年のNAFASのディスプレーはゴールドメダル受賞です。





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 NAFASの全体のディスプレーのテーマは、インサイドアウト アウトサイドイン(Inside Out, Outside In)とあります。テーマに副って見えますでしょうか。意味を考え過ぎますと私の気持ちもインサイドアウトになってしまいそうです。





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 自然調のディスプレーが素敵ですね。




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 一週間足らずの展示ですのに、かなり大きな植物を持ち込んでナチュラル感あふれるディスプレーに仕上げています。
 このようなランドスケープ風のお庭は、庭好きの英国人にはたまらない魅力のスポットだと思います。
 京都や鎌倉の神社仏閣の庭園などを散策しておりましても、このような風景に出会いそうですね。英国人が日本庭園に惹かれるのは、同じような価値観を共有しているからかも知れません。





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 英国のボーダーガーデンにグラス類は不可欠かと思いますが、ガーデンセンターには種類も大変豊富に売られています。右手に日本庭園と相性の良いトクサも見えます。




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 カエデや石楠花が見えます。この左手のカエデの名前は、学名でAcer Palmatum Katsuraと記されておりました。カツラという日本名のようです。





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 石楠花、ツツジの展示です。何れも学名の属名は、Rhododendronですが、英語では石楠花のことを学名と同じでロードデンドロン、ツツジはアゼイリア(Azalea)と呼ばれていると思います。

 大変人気のあるプラントですが、アルカリ性土壌の多い英国では、一部の酸性土壌地域でしか地植えが出来ません。そのため、管理上の不都合から、栽培を諦める方が多いのは致し方のないことです。もっとも私のように、部分的に花壇の土をそっくり入れ替えて栽培なさる方もおられます。





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 セイヨウオダマキ、こちらでは学名と同じで、アクイリジア(Aquilegia)と呼んでおります。どのお花も本当に優しい色合いですね。




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 日本ではフクシアと呼ばれておりますが、こちらでは私の耳には‘フーシィア’(学名/英名: Fuchsia)と聞こえます。
 花壇用、パティオ用、ハンギングバスケット用、それぞれに本当に沢山の魅力的な種類があり、このプラントの愛好家は大変に多いと思います。私の友人の一人など、『止められないのよね』とおっしゃって、冬季のグリーンハウスの半分は冬越しのこれらフーシィアが占めておりました。耐寒性で木立性の種類もあり、コッテージ・ガーデンではよく見かけます。
 ガーデンセンターには今の季節、沢山の種類の苗が売られております。





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 スイートピー(Lathyrus)は、こちらでも、一般には英語名のスイート・ピーで呼ぶのが普通かと思いますが、園芸関係者はまずは学名で名前を挙げ、必要に応じて英語名を添えると思います。
 英国で興味深いのは、テレビに登場される園芸家やガーデナーやフラワーアレンジャー達は、プラント名を挙げる時、英語名を添えることはありましても、総て必ず学名で説明されることでしょうか。




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 グラジオラス(Gladiolus)のコーナーです。こちらでもグラディオラスと言いますが、二本以上のときはグラディォライに変わります。




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 菊花の展示です。日本の菊の種類の豊富さとは比べようもありませんが、このような形やサイズはフラワーアレンジメントなどのディスプレーには、ちょうど良い大きさ加減なのかも知れません。
 



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 他社のホスタの展示よりも、間隔を取って展示してあります。メタリックなコンテーナーにホスタを植え込むのも、思いのほか調和していると感じさせられました。





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 英国国外からショーに出展される方々も当然おられますが、この展示は南アフリカの、 Kirstenbosch National Botanical Garden からの参加です。
南アの国立植物園のスタッフの方々が、チェルシー出展のためのプロジェクトを組んで、毎年参加しておられるのでしょうが、今年(2011年)で35回目だそうです。ご常連なのですね。
 私などは南アの大自然を一度は見たいと望みましても、実現の可能性はまずありません。その為、このような展示の前に立ち、プローティアが野生で育つイメージの世界を楽しませていただいております。





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 盆栽は誰もが認識されるチェルシーショーの大切なお顔の一つだと思います。この年も四つの団体が出展しておられました。
 ガーデンセンターなどでも盆栽は売られておりますし、日本から輸入された鋏などの道具一式、鉢、土、肥料なども商品として傍らにあります。盆栽に興味を持つ若者も多いと聞きますし、イギリスの盆栽人口はかなり多いのではないかと思います。




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 傍らの名札には、PINUS PARVIFLORA とあります。日本の五葉松のようです。五葉松は英語でジャパニーズ・ホワイト・パインと言われるようですが、さすがに、そのようには書かれておりません。改まった場面での植物名の表記は学名というのが、常識になっているからだと思います。





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 ショーですから、このようなディスプレーもお祭り気分を盛り上げてくれます。





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 手前に淡いレモンイエローのお花が見えますが、あれはカタクリ(Erythronium japonicam)と同じ仲間で、エリソロニウム ‘パゴダ’(Erythronium ’Pagoda’)という種類ではないかと思います。
 家の庭にも同じものがありますが、球根がなんと犬の牙のような形をしていて、しかも可憐なお花とは不釣合いなほど大きなサイズなのです。そして英語名が、ドッグ’ス ツゥース ヴァイオレットというのですから、植物名は時々面白いですね。
 
 この写真の中で私の視線は、やはり中央上方の、ヒマラヤの神秘を秘めたような‘青いケシの花’メコノプシス べト二キフォリア(学名:Meconopsis betonicifolia)に向かいます。




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 前回のブログ記事でも少し触れましたが、自宅の鉢植えのメコノプシス・ベトニキフォリアが、数日前に花茎を二本立ち上げてきました。順調に開花することを願っているところです。咲きましたらお目にかけさせていただきます。


 これまでのチェルシーショー‘2009’のブログ記事7回分、150枚程の写真をご覧戴くことにより、世界最大と考えられておりますフラワーショーの、華やかさ、豪華さを、いささかでもお伝え致すことができましたでしょうか。
 お楽しみいただけましたなら幸せに存じます。                            


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  1. 2011/05/11(水) 10:10:42|
  2. チェルシーフラワーショー
  3. | コメント:10

6)チェルシーFS、展示館

                           14th November 2009

 展示館(The Great Pavilion)の中をお目にかけるのも三回目となりました。
 いずれの展示の前に佇みましても、そこにはお花を愛でる無垢な自分がいるだけで、雑念の忍び寄る隙もありません。むせるような幸福な時間が過ぎていきます。

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 整然として、美しいディスプレーですね。




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 高尚にして優雅です。




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空間を十分に残した展示の方法も素晴らしいと思います。




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 優しい色合いの薔薇ですね。シャンドス ビューティー(CHANDOS BEAUTY)と記されております。




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 来館者の方々です。皆さまの視線はラヴェンダーの展示コーナーに向けられています。




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 ラヴェンダーもイングリッシュガーデンには必須のプラントかもしれませんね。




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 白い蝶が舞っているかのようなラヴェンダーですね。名札にはラヴェンデュラ プリティーポリー(Lavendura Prety Polly)とあります。




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 花束やアレンジメントなどの郵送業者のディスプレーでしょうか。




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 ここにもトロピカルなお花の展示コーナーが有ります。




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 ホスタにアイリスにヒューケラ、グラス・・・こんな自然調のお庭が英国人は大好きです。




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 カントリーガーデンでしたら、至る所で見られるポピュラーなプラントばかりです。新しいお花達にも興味津津なのですが、このような見慣れたお花達の並ぶコーナーにも心安らぎます。





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 お花だけではなくお野菜やフルーツも一緒に楽しくアレンジされたコーナーです。




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 白菜やカリフラワーも見えます。ちなみに白菜のことをスーパーマーケットではチャイニーズキャベッジと称して売られています。こちらの方には中国のキャベツというイメージなのでしょうか。




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 赤いピーマンやトマトなどが陳列されています。イギリスには日本で見かける小さなサイズのピーマンは普通には見当たりませんが、肉厚で200グラム近くありそうな、大きなサイズのものが売られています。スイートペパーと称され赤、黄、オレンジ、グリーンなどありますが、確かに甘くて美味しいのです。
 12年ほど前、オランダからの輸入品を日本で見かけ、高額なお値段にも驚きましたが、今ではこれらスイートペパーも、日本国産のものが豊かに出回っていることでしょうね。




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 このような展示コーナーの前にたたずむとき、見学者の表情からは一様にスマイルがこぼれます。




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 クレマチスの展示は何か所もありますが、この展示も素敵ですね。




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 あらゆる展示物の中でもっとも高い人気を誇るコーナーの一つに、このカエデが挙げられると思います。こちらの方はカエデのことをエイサー(Acer)と称しますが、エイサーと言えばジャパニーズメープル、ほぼ同義語同然に考えられているほど、これら日本のカエデは高人気です。

 


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 円形の展示ですから、周りを一周して観賞します。どの位置から眺めましても見事な品種のオンパレードです。




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 日本名がそのままバラエティー名になったカエデも沢山あります。サンゴカク、オサカヅキ、チトセヤマ、シシガシラ etc.。 これだけの種類を取り揃えて育苗販売される業者がおられるというのも流石英国ですね。
 これらデリカシーに満ちたジャパニーズメープルは、フォーマルなイングリッシュガーデンにもカントリースタイルにもすんなりと馴染んで、しかも存在感は抜群なのです。



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  1. 2009/11/14(土) 04:59:20|
  2. チェルシーフラワーショー
  3. | コメント:26
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プロフィール

はなあかり

Author:はなあかり
 人生も後半にさしかかり英国で暮らすことになりました。今では黄昏年齢となり、それが花灯りの名前の由縁でもあります。日本に残してきた小さな庭にいつの日か帰る夢を抱きながら、一方では、自分好みに染まるこちらの庭への愛情もはかりしれません。
 2002年にアロットメントに植えたグリーンゲージなどの果樹類も大きく育ち、秋には収穫を楽しんでおります。

 City & Guilds にてFlower Arranging Skillsを、NAFAS (National Association of Flower Arrangement Societies)では、Floral Art & Design のDiploma を取得しました。
 1998年に<いけばな>指導をスタートし現在に至ります。2007年に、ご関係者からのご要請とお仲間のご支援のもと、ロンドンに<いけばな>の新組織を立ち上げました。以来、組織の運営に関わりながらお花の指導を続けております。

 自宅の庭は、<いけばな>や英国風フラワーアレンジメントに必要な植物素材を調達する上で、大変有益で大切な場所になっております。2010年からは、すべてひとりで手入れしておりますので、メンテナンスの少ない庭は必須となり、今ではシュラブ類と宿根草のみの庭になりました。
 更新は稀ですが、折々にお出でいただければ嬉しく存じます。

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