イギリスそよ風もよう

ー庭やアロットメントでのガーデニング、いけばな、フラワーアレンジメントの日々を綴りますー

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マナーハウスに生け花

  28 July 2007

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 この建物はワデスドンマナー(Waddesdon Manor)で、1874年から1889年にかけて ロスチャイルド(Baron Ferdinand de Rothschild) によって建てられました。設計者はフランス人で、デザインもフランスのルネッサンス様式の建築です。
 1957年、当時の当主、Mr James de Rothschild の死去に伴いナショナル トラストに遺贈されました。今年はちょうど50年目に当たります。
 この写真は今年の5月初旬のものですが、建物の後方から写しました。
 



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 ナショナルトラストの管理するマナーハウスは英国国内に数多くありますが、このワデスドンマナーは、建物はいうまでもなく、ヴィクトリアスタイルのランドスケープガーデン、アートのコレクション、家具、陶器、ありとあらゆる点で、おそらくトップクラスのマナーハウスであることは、多くの人々の認めるところのようです。





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 これは前方から写しました。左にテントが見えますが、レストランやティールームの入り口になっています。
 この建物の一部には、かの有名なロスチャイルド家のワインセラーがあり、19世紀以降の膨大な数のロスチャイルドワインが貯蔵されているのだそうです。
 ロスチャイルド家はフランスに良質のぶどう園を持っており、そこで製造されるワインは、大変クオリティーが良いのだそうです。私どももここを訪れます度に、ワインショップで廉価なワインを何本か求めて参りますが、お味にはいつも満足致します。
 このレストランでは折々にワインテイスティングなども催されているようですが、それなりのお値段だと聞きました。納得です。




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 さてここは、結婚式などが行われる時に使われる建物です。
 五月初めでしたが、私は友人の紹介でこの凄い場所に、結婚式のテーブルアレンジをさせていただくことになりました。
 なんと花嫁さん(英国人)の希望は生け花風なのです。テーブルは洋風の円卓ですから、テーブルの中央に置いてどの角度からも正面に見えるように生けなくてはなりません。お花の数は少なく、シンプルにとの註文も有りました。
 今まで例がなく、どうしたものか何日も考え込んでしまいましたが、かなり引っ込み思案の私も今回はイエス!のお返事を致しました。
 デザインなどの大まかなアイディアは事前に示して了解を得ました。
 そしていよいよ当日がやってきたのです。



 
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 教会で式を挙げない若者が増えているようです。ここも宗教とは無関係で、花嫁さんと花婿さんは参列者の前で結婚の誓いをし、婚姻届にサインをするのだそうです。
 正面に見える二客の椅子が花嫁花婿のかける椅子です。この雰囲気、とても洗練されたシンプルさで、どんな装飾も及ばない感じですね。椅子にはロスチャイルドの「R」のマークがくっきりと見えます。
 ちなみにこの式場はロスチャイルドの直営で、ナショナルトラストの管轄ではありません。




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 左側の池に向かって突き出た場所は、合唱隊の並ぶ場所です。
 フジの花や周辺の新緑が大変綺麗でした。野鳥が池面を泳ぎ、五月の爽やかな風が辺りを包み素晴らしい結婚式日和です。




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 この場所が祭壇と言うことになります。
 ここに置かれた一対のアレンジは、他の生け花とは異なり、オアシスにアレンジしてあります。式が終わった後でパーティーの会場に移動させたいというご希望がありましたので、移動するときに剣山に挿したものでは形が崩れますし、それに式の途中で活けたものが風で倒れたりしては大変なことになります。
 しっかりとオアシスにアレンジし、パーティーが終わったあとは、このまま器ごとお持ち帰りいただこうと考えました。



 
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 これら一対のお花は、花嫁さんの手に持つブーケに使われた材料を使ってアレンジしてあります。胡蝶蘭とトクサがメインです。状態の良い胡蝶蘭を手に入れるために随分神経を使いました。




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 一対のアレンジを除いて残りの八杯は、すべて異なる花器に異なるデザインで活けました。このアイディアは大歓迎されました。
 この写真は家で予備活けをした時の写真です。二つの色違いの花器を使いました。二つで一つの作品になっております。




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 これは同じ作品を反対側から見たものです。白い花器が後ろになり黒い花器が手前に来ていますね。どのお席からも、それなりに見応えのある活け方にしたつもりです。




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 このテーブルは花嫁さんのお掛けになるテーブルですから、胡蝶蘭とトクサが使われています。

 以下、当日のテーブル花です。




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 これもブルーと白の二つの花器を使いました。




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 ブラウンと白の二色の花器に活けてあります。




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 お花の色は白がご希望でしたが、一杯だけこのバーガンディーの赤を使うことにしました。花嫁さんのドレスが赤だったからです。もちろん事前の打ち合わせで、このアイディアはご賛同いただいておりました。

 このお話をご紹介してくださった友人も当日駆けつけてくださり、何かとお手伝いくださいました。この友人のお陰でこのような素敵な経験をさせていただけたと心から感謝しています。



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  1. 2007/07/28(土) 07:43:27|
  2. 生け花
  3. | コメント:16
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コメント

どの作品も素敵。周りの雰囲気にとてもマッチしていて素晴しいです。  お花がそれぞれ活かされて楽しそう。
                             A,F.
  1. URL |
  2. 2007/07/28(土) 16:40:30 |
  3. #-
  4. [ 編集]

結婚式でいけばな

はなあかりさま

この、マナーハウスは、すてきですね。
建物がほんとうにフランス的です。
結婚式のいけばなは、白い花になるので、花材で、バリエーションをつけたり、グリーンを入れたりとしないと、どれも同じになってしまいますから、ご苦労があったと思います。
どれも、すてきに活けられていて、すばらしいです。
アレンジメントは、作っておいて、搬入をすればいいだけですが、いけばなは、その場でつくらないとならないですから、事前の準備が大変ですね。
和の花材と洋の花材をうまく、組み合わせてありおもしろいなあと思いました。

  1. URL |
  2. 2007/07/28(土) 22:21:44 |
  3. les fleurs #-
  4. [ 編集]

わ~素敵なお城ですね。
噴水がゴージャス♪
大好きです。
花壇の花の、色の配置が洗練されていて、お洒落ですね。
会場の藤の花も、とても美しい。

どのアレンジも、素晴らしいですね。
モダンな花器に、日本風のアレンジ。
素敵ですね。
どの角度から見ても完璧というのは、華道では難しいですものね。
ヨーロッパ風のアレンジしか見たことないお客様には、
特に新鮮だったと思います。

素敵なお仕事ですね。
  1. URL |
  2. 2007/07/28(土) 22:25:36 |
  3. 永月水人 #c5ZjinGs
  4. [ 編集]

このマナーハウス

何年か前、イギリスで夏休みを過ごしていたときに、ドライブしていて小腹がすいてレストランを探していました。
ふと見ると素晴らしいマナーハウスがありそこでアフタヌーンティを食べたことがあります。
門から建物までのアプローチがえらく長くて、、、
写真を見ていて、確かこのマナーハウスじゃなかったかと思います。

イギリスのアフタヌーンティは有名ですけど、でもガイドブックに乗っているような山盛りの典型的なものには出会ったことがなかったのですけど、ここのはその典型でした。
この私が食べ切れなかったんですから、、、

従業員のマナーも洗練され素晴らしく心のこもったものでした。
次回はここに泊まろうと決心してここを後にしました。
  1. URL |
  2. 2007/07/29(日) 02:29:19 |
  3. 赤い風車 #-
  4. [ 編集]

はなあかりさんこんにちは

すばらしいですね。こうして結婚式に数々のお花をいけられるはなかりさんはお花のプロですね。お庭の花の配置もやっぱりこういうセンスからくるんでしょうね。すばらしい建物と式場です。やっぱり、古い文化を感じます
  1. URL |
  2. 2007/07/29(日) 06:20:05 |
  3. hanahhana1952 #-
  4. [ 編集]

私達のPC上結婚式

実は、私達夫婦は、結婚式を上げていません。
友人を招いてパーティーはしましたが、新婚旅行もしてないのです。

はなあかり様の素晴らしいアレンジの、幾つもの結婚披露宴の卓上花を、二人で拝見しながら、「結婚式気分しましょ」って言ってます。

この日のカップルさんより、お先にPC上での卓上花式・・・ごめんなさいですね。
  1. URL |
  2. 2007/07/29(日) 11:47:02 |
  3. ば~ば #-
  4. [ 編集]

A.F. さま
 コメントのお返事が遅くなりまして、申し訳ございません。28日からコルチェスターに出かけておりました。コルチェスターでは、大好きなベスチャトーガーデンを訪れ、たくさん写真を写してきました。それらの写真を近いうちにアップしたいと思いますのでご覧くださいね。
 生け花のテーブル花は初めての試みでしたが、お褒め頂き有難うございます。
  
  1. URL |
  2. 2007/07/30(月) 07:00:54 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

les fleurs さま
 このマナーハウスは、建物の外観も素晴らしいのですが、中に入ればさらに圧倒されます。私など言葉も失い、高鳴る胸の鼓動をコントロールしながら、ただ無言で歩くのみです。

 生け花での結婚式のテーブル花のお手本を私は見たことがありませんので、お引き受けしてから、実はちょっと重荷でした。でも今では新たな体験をさせていただくことの大切さを痛感しております。
 les fleurs からお褒めいただいて大変幸せです。
 生け花は事前の準備がすべてですね。良い花材を手に入れ
お花の状態を当日ベストに持っていくために、このときは特に気を使いました。
  1. URL |
  2. 2007/07/30(月) 07:47:16 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

永月水人 さま
 素敵なお城ですよね。近いうちに他の角度から写した写真もお目にかけたいと思っています。
 フォーマルなガーデンの配色が大変洗練されていますね。そして“お城”の周りには広大なランドスケイプガーデンが拡がっているのですが、樹木の美しさにも圧倒されます。きっとそれらもアップしますので楽しみにしててくださいね。
 イギリス人のカップルがテーブル花に生け花を選んだ、というのは驚きですが、スタイリッシュで最先端の選択だったかもしれませんね。これを契機に生け花での結婚式が流行する・・・なんてことにならないかしら。夢ですけれども。
  1. URL |
  2. 2007/07/30(月) 08:15:49 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

赤い風車 さま
 門から建物までのアプローチは、数百メートルはあります。ワデスドンマナーはエイルズバリー(Aylesbury,Bucks.)からビスター方面に向かい約10kmの距離に位置しています。

 アフタヌーンティーを召し上がったのですね。ティーと名前がついてはいますが、サンドイッチやケーキやスコーンが三段のトレーにたくさん載せられて供されますから、お食事と同じかそれ以上のボリュームがありますもの。私もとても全部は戴けません。さぞ素敵なティータイムをお過ごしになられたことでしょうね。

 赤い風車様はヨーロッパのあちらこちらとご旅行をなさっておられるようですね。マナーハウスの中には宿泊施設を備えているところもありますので、是非お泊りになられますように。私には宿泊の経験はありませんが想像するだけでも素敵だと思います。
  1. URL |
  2. 2007/07/30(月) 09:01:34 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

hanahhana さま
 お庭にプラントを植えるとき、可能な限り、お花を活けていくような感じで配置するのは確かです。

 私は趣味で花アレンジをしていますので、ボランティアが多く、とてもプロとはいえません。ただ今回のテーブル花は友人がお仕事としてご紹介くださったお話なので、しっかりと報酬を頂戴しました。これはこれで大変有難く嬉しかったのですけれど。
 
  1. URL |
  2. 2007/07/30(月) 10:20:25 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

ば~ば さま
 ば~ばさまのようなお方から、このような形で私の試みの卓上花を受け入れていただき、とっても光栄で天にも昇る思いです。
 感激で胸が一杯になりました。

 あらゆる点で私はば~ばさまを心から尊敬いたしております。ば~ばさまとご主人様の永遠のご幸福をお祈りいたします。
 ありがとうございました。
  1. URL |
  2. 2007/07/30(月) 10:42:28 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

懐かしいです

あの時はBiburyのSwanに10日か2週間ほどいて、Brecon BeaconsやLand's Endまでドライブしたり、一日野原を散策したりしておりました。
マナーハウスはその時のドライブの途中でふと入ったところで名前も忘れておりましたが、はなあかりさんのご指摘で、GoogleEarthでBicesterとAylesbury Backsの間を調べてみて、Wadestonに行き当たりまして、ここだったと確信しました。
同行者に知らせましたところ、アフタヌーンティーが食べ切れなくて、でもすごく美味しくてドギーバッグを頼んだんだけど、この時期は食べ物が腐るからって断られた。今度は絶対にここに泊まって、残りを食べるといきまいておりました。
時期がよくなり、ポンドの価値がもう少し下がるとぜひ2,3週間滞在して、散歩三昧をしてみたいです。

  1. URL |
  2. 2007/08/11(土) 12:25:59 |
  3. 赤い風車 #-
  4. [ 編集]

赤い風車 さま
 ワデスドンマナーは、英国での日本人向けの案内書や、コミュニティー誌などでもほとんど取り上げられていないように思います。そのため日本人はあまり行かない所かもしれません。でも一度でも訪れた方はその素晴らしさをたたえます。
 マナーハウスやランドスケープの素晴らしさはもちろんですが、もう一つの驚きはレストランが、他の多くのナショナルトラストの管理下にあるレストランとは大きく格が異なることです。
 ワインもロスチャイルドのワインがいただけますし、このレストランは結婚式場やワインショップと同じでロスチャイルドの直営なのではと思います。そこまで記した資料が手元にありませんので断定は出来ませんけれど。
 赤い風車様が召し上がったアフタヌーンティーが本格的でお味も極上だったのは、そういう背景があるからではないでしょうか。是非近い将来、再びお訪ねになり、ご同行の方の思いを叶えてあげてくださいね。
 本当にポンドはどうしてこんなに強いのでしょう。最近日本から少しだけですが口座から送金してもらいました。あまりにもレートがアンバランスで驚きました。早く納得のいく状態に戻って欲しいと私も思います。
 
  1. URL |
  2. 2007/08/12(日) 00:30:34 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

だいぶ古いページですが、写真がきれいでしたので、私も一言。
フジの花の魅力的な色といい、仕立て方といい、非常にきれいですね。
日本で見るフジの色は、もうちょっと濃かったり、薄かったたりでこの色のように丁度いい色の花は、意外と少ないですね。開花時期もぴったりで…気候の違いで日本よりイギリスの方が開花期間は長いのでしょうね。
正面には東洋風の枝垂れ柳とくれば、生け花風のアレンジングが一番似合うと思います。依頼者のセンスが伝わってきます。

  1. URL |
  2. 2009/12/05(土) 17:05:00 |
  3. 群馬ちゃん #vicmBoqw
  4. [ 編集]

群馬ちゃんさま
 日本ではフジを庭に植えることには私も抵抗がありました。物凄い勢いで枝が伸び、花の期間もあっという間だという印象があったからだと思います。ところが、英国に参りまして藤の優雅さを再発見した思いです。ご想像の通り開花期間が長いのもその一因かもしれません。
 こちらには日本産と中国産があり、両方をミックスさせた新種も有りで種類も豊かです。マナーハウスにもヴィクトリア風のレンガ造りの建物にも大変似合いますし、格調の高いプラントだというイメージで受け入れられていると思います。

 このときの生け花は新郎新婦さまから大変お喜びいただき、私にも忘れられない大変素敵な経験となりました。
  1. URL |
  2. 2009/12/21(月) 04:42:03 |
  3. はなあかり #gy/qpaFs
  4. [ 編集]

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プロフィール

はなあかり

Author:はなあかり
 人生も後半にさしかかり英国で暮らすことになりました。今では黄昏年齢となり、それが花灯りの名前の由縁でもあります。日本に残してきた小さな庭にいつの日か帰る夢を抱きながら、一方では、自分好みに染まるこちらの庭への愛情もはかりしれません。
 2002年にアロットメントに植えたグリーンゲージなどの果樹類も大きく育ち、秋には収穫を楽しんでおります。

 City & Guilds にてFlower Arranging Skillsを、NAFAS (National Association of Flower Arrangement Societies)では、Floral Art & Design のDiploma を取得しました。
 1998年に<いけばな>指導をスタートし現在に至ります。2007年に、ご関係者からのご要請とお仲間のご支援のもと、ロンドンに<いけばな>の新組織を立ち上げました。以来、組織の運営に関わりながらお花の指導を続けております。

 自宅の庭は、<いけばな>や英国風フラワーアレンジメントに必要な植物素材を調達する上で、大変有益で大切な場所になっております。2010年からは、すべてひとりで手入れしておりますので、メンテナンスの少ない庭は必須となり、今ではシュラブ類と宿根草のみの庭になりました。
 更新は稀ですが、折々にお出でいただければ嬉しく存じます。

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